知識なく飛び込んだディーラーの仕事
やがて弱点を克服し
新たな自信が生まれるまでの軌跡

Mieno Ayaka 三重野 綾佳

太宰府インター店 アフターフォロー担当(2020年入社)
福岡トヨタ総合展示場 営業アシスタント(2023年4月)
中村学園大学卒

車の知識がほとんどないまま飛び込んだ自動車業界

「ディーラーに就職するからには、車が好きで、ある程度の知識があると思われるのが当然ですが、実は入社前の私は、車に対して全く知識がなかったのです」。そう語るのは三重野綾佳だ。大学時代は外資系のカフェチェーン店で接客業のアルバイトをしていた。そこで接客業の奥深さに触れ、社内の接客コンテストにも挑戦していたという。在学中に1年休学して、インターンシップで台湾のホテルに勤務した。その経験もあり、帰国後はホテル業界への就職も考えていたが、そこでふと別の想いがよぎる。「ホテルでの接客は、お客様が滞在している間の“短い繋がり”。もっと長期間に渡って継続的にお客様と向き合える接客業を考えたときに、自動車業界が思い浮かびました」(三重野)。福岡トヨタ自動車を選んだのは、接客業を極めたいという想いが優先してのことだった。しかしお客様に向き合うにも、自社の商品を知らないでは務まらない。先輩社員の勧めで自社の車のカタログを取り寄せ、入社前の春休みを利用して、段ボール1箱分のカタログを隅々まで読み込んだ。

先輩スタッフの言葉も学びに 抱え続けた“壁”を乗り越える

福岡トヨタ自動車に入社後、研修期間から現在に至るまで、一貫して太宰府インター店に勤務している三重野。入社前は「ディーラー=男社会」のイメージがあり、厳しさは覚悟していたが、実際は上司や先輩たちの優しさや面倒見の良さに救われたという。社内研修からOJT、先輩スタッフのサポート業務を通じて、福岡トヨタ自動車の一員として成長していった三重野。しかし、そのまま順調に新人賞に至ったのかといえばそうではなく、けして順風満帆ではなかったという。スランプの要因は、入社前から抱えていた「知識」の壁だ。「お客様から見れば、新人であろうと『車のプロ』としての対応を期待されます。私は接客が好きで福岡トヨタ自動車に入社しましたが、お客様の質問に答えられないようでは接客業としては失格です。これは絶対に乗り越えなければいけない壁でした」(三重野)。そこからはさらに資料を読み込んで商品知識を学んだほか、先輩スタッフがお客様に対してどのように車を紹介しているのか、サービススタッフがどのように説明しているのか、一言一句聞き漏らさないようにした。このような努力が少しずつ実を結び、目の前のお客様の在り方も変わってきたという。

まだ営業スタッフとして独り立ちしていない頃、必死にお客様に向き合った時があった。購入を迷っていらっしゃったお客様に何度もお手紙を送り、お客様に納得して買っていただけるようコミュニケーションを取り続けた。その熱意が伝わり、「三重野さんだから買うのよ」と言っていただけた時の喜びは忘れられない。「お客様お一人おひとりとのご縁を大切にしています。前回お話した会話をしっかり覚えておき、次にご来店いただいた時には、そのお話の続きをするような、心の通う関係を築きたいです。だから以前にも増してお客様に関心を持つようになりました。また私自身のことをお話することで、お客様もご自分のお話をしてくださる。私から先に心を開くことも大切だなと感じています」(三重野)。

スタッフ全員でお客様を出迎える チーム制営業

三重野をはじめとした太宰府インター店のチーム7名はチーム制営業を行っている。チーム制営業を実施している店舗では、スタッフ単位の担当制ではなく、チームメンバー(複数人)単位での担当制となる。
全てのお客様を、スタッフ一人ひとりが担当しているという気持ち。「〇〇さんのお客様」ではなく、「太宰府店のお客様」という考え方だ。
その分、抱えるお客様の総数が増え、把握しておくべき情報も増えるが「チーム全員でお出迎えする」という想いが、スタッフ一人ひとりに新たなやりがいや喜びを生み出しているのだ。「次の目標は、ナンバーワン店になること」と語る三重野。車の知識が乏しくて、一人で悩んでいたころの自分はもういない。

守りよりも攻めでいこう 迷っているなら飛び込んで

「福岡トヨタ自動車は、スタッフ一人ひとりをしっかりと育てる社風がある」と三重野は言う。就職の面接の時には「車のことは何も分かりません」と公言した自分ですら、ここまで育ててもらえた。そんな三重野だからこそ、これから就職をしようとする学生さんには思いきり飛び込んで来てほしいと願っている。「飛び込んでみて万一失敗した! と思っても、またやり直すこともできます。守りでいるよりも、攻めの姿勢でいた方が、結果がどうであれ『挑戦してよかった』と思えますよ」。
何かが例え足りなくても、どこか一つ熱い想いがあれば受け止める。福岡トヨタ自動車の魅力はそこにあるといえる。